ベトナムIT業界のポテンシャル



2001年共産党大会でドイモイ路線の継続が確認され、市場経済導入等の経済改革が着実に進行しています。また同時に承認された共産党一党体制の堅持により、政治・思想的にも安定しています。中国における人民元切り上げといったような通貨懸念はなく、国家レベルでのコスト増の心配ありません。外交面では、1995年ASEAN、1998年APECに正式加盟。各国との良好な外交関係も維持しています。
 




2000年以降、経済成長率は年平均7.5%という高いレベルを維持。これは世界でもトップレベルの数字であり、2006年度は8.17%にまで達しています。アジア開発銀行は今後も同レベル以上の推移を予測。国内需要増加率と輸出もまた堅調な推移が予測され、高成長が見込まれています。2007年1月にはWTOへの加盟が承認され、外資系企業の進出による更なる経済発展が期待されます。

ベトナムにとって日本は最大の援助国であり、2006年の各国からの対ベトナム援助額の内、日本は22.3%を占めています。2003年には日越投資協定も締結、親日ブームメントが社会に浸透しています。

 




ベトナム人は安定志向が非常に強く、拝金主義&ビジネス志向の国に比べ、賃金だけを求める離職者数が少ないことが特徴です。これは、現地日系企業人事担当者などに対して行われた様々な調査において明らかになっています。前提となるのはベトナム人の勤勉な気質ですが、約6%と依然高い失業率が示すように、受け入れマーケットが少ないことも理由の一つと考えられます。

   

 


ベトナム政府は現在、IT産業早期発展のため、数々の施策を打ち出しています。その柱とされているのが人材育成です。2007年の「ソフトウェア産業発展計画フォーラム」では、ソフトウェア産業が2010年までに年35~40%の成長率を達成するとの予測報告を後押しする形で、情報技術系の学生20万人を養成、内10万人をソフトウェア開発者として育成する計画を発表しています。将来性のある人材が多数輩出されています。

 

国内インターネット環境は順調に整備が進められており、1、2年後にはインターネット普及率がアジア諸国平均と同水準になると予測されています。例えばベトナムデータ通信社の積極的な設備投資と契約者数の急増で、国際接続されたバックボーン回線帯域は1038Mbpsにまで増え、ベトナム郵電公社は日本及び米国との間に200Mbps回線の追加接続を予定。また、政府は2010年までに全ての国営企業にITを導入するとしています。

 




投資促進とIT産業発展のためのマーケット獲得、この両側面の観点から、ベトナム政府は税や法制の様々な優遇措置を取るなど、オフショア開発に注力しています。その結果、2001~2003年の間で誘致されたIT分野に関する外国直接投資プロジェクトは100件を優に超え、投資総額も4億ドルに達しています。さらにその大半が、ソフトウエア開発プロジェクトとなっています。政府ICT運営委員会は日本市場のニーズに合わせた基準や施策の作成を進めています。